公開日: 2012年11月14日    最終更新日: 2013年1月4日
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本サイトは東京大学大学院経済学研究科所蔵の「横濱正金銀行資料」中に含まれる、明治31(1898)年の高橋是清日記をデジタルアーカイブとして提供するものです。 横濱正金銀行は戦前において最大の外国為替銀行として、国策遂行に深く関わってきた機関です。本研究科では後継の東京三菱銀行(当時)より、横濱正金銀行の経営資料(約700箱)を受け入れ、現在も整理を続けています。これは順次マイクロフィルム化され、株式会社丸善より「武田晴人編集 横濱正金銀行マイクロフィルム版」として刊行されています。 高橋是清は、明治28(1895)年に日本銀行から横濱正金銀行本店支配人に就任し、副頭取にまでなっています。その後、高橋が日本銀行総裁、大蔵大臣、首相となり、その風貌からダルマの愛称で親しまれたこと、六度目の蔵相在任中に2.26事件の銃弾に倒れたことはよく知られているでしょう。 この日記は高橋が横濱正金銀行副頭取時代の明治31年9月26日から12月31日までのもので、後継の東京銀行が『横浜正金銀行全史』(全六巻)編纂の際に収集した複製が、横濱正金銀行資料中に残されていたものです。実際には原本の複製の再複製にあたるため記述の不明瞭な部分や、複写の際に欠けたと思われる部分もあります。しかし、原本の所在が明らかでない今、日本近代史の貴重な一次資料として特筆すべきものと判断し、デジタルデータを公開するものです。
2012年11月 東京大学経済学部資料室
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